診断士2次試験受験者へのメッセージ
ついに2017/10/22、中小企業診断士2次試験の試験が開催されます。
今の私が受験者にアドバイスすることがあるとすれば、たった一つだけです。
これまでの勉強を信じ、その勉強成果を置いてきてください。
何度も2次試験受けた身としては、失敗したことは無数にありますが、合格後に一番ダメだと感じた失敗は「いつもの勉強と異なる対応をした」ことでした。
私が2次試験の合格まで長引いた失敗要因のひとつとして、「本番対応力」という言葉を間違って認識したことがあります。
本試験では「これまでは考えたことのない素晴らしいヒラメキ」が頻発します。
不合格の年は、試験中に考え付いたヒラメキこそ「本番対応力」だと思っていました。
しかし、間違った認識でした。
本番対応力というのは、「①与件や設問に沿って、②これまでの勉強で体得した診断士としてふさわしいと考えるプロセスを使い、③解答することです」ことです。
②は、これまでの勉強成果です。
①は、その事例固有の対応力です。
その結果として、③がアウトプットされます。
ここで大切なのは②です。
「自分の勉強成果を使わない」ことは、本番対応力ではなくギャンブルです。
「①与件と設問に沿って」という部分だけが、本番対応力だと考えてください。
ここだけは、はき違えないでください。
ときどき、「本試験では120%の自分を出してきてください」という人がいます。
私が合格した年は、「100%どころか80%の実力すら出せなかった年」だけど、「一番、勉強の成果を置いてきた年」でもあったと感じています。
個人的な意見ですが、100%を超える20%の部分を発揮していいのは、明らかに勉強不足な受験生だけです。
逆に言えば、正しい勉強をしてきた受験生にとっては、「この20%を発揮させると、合格を遠のかせる悪魔のヒラメキとなる可能性が高い」ということを伝えておきます。
あと少しで本試験が始まります。
皆さん、頑張ってください。
(中小企業診断士 布能弘一)