最後の不合格~合格年度2月ぐらいまでに考えていたこと
今日は、中小企業診断士の2次口述試験日です。
受験時代が長かった私にとって、良い思い出も、悪い思い出もある、印象的な日の一つです。
合格した年度は、試験までは落ち着かず苦労しつつも「来年はようやく診断士だ」だと心が晴れやかな日でした。試験会場や懇親会では、数年前に一緒に勉強した仲間と再会したり、今一緒に活動している仲間との出会いなどもありました。
不合格だった年度は、嫌いな日の1つでした。「なぜ、会場に行けないのか?」という想いが強く、その上で「来年同じ思いをしないためには、今後どうすべきか?」などネガティブな中での決断が求められていた一日でした。
前置きは長くなりましたが、診断士2次試験に合格した前年、つまり最後の不合格だった年度の12月~2月ぐらいまでに、考えたことや、印象的な出来事があります。
どなたかの参考になるかもしれませんので、晒しておきます。
不合格後~次の予備校の決定~開始まで
- 次が最後だ。(これまでは「来年は受かる」と考えて、明確な線引きをしていなかった。次に不合格になったとしても諦めない可能性も高いが、少なくとも2次筆記試験日までは、次の試験が最後だと思い込もう。)
- お世話になっている講師の授業は非常に良いと感じる。でも、授業がいくら良くても、テキストや過去問なども含めて、勉強スタイルに一貫性が無いと、進んでいるように見えて、足を引っ張られている。そんな迷いがある中で、迷いなく勉強している人に追いつけるだろうか?
- 今までの学習環境は、自分に合った環境ではなかったのではないか?周りには同じ教えを受けて合格する人がいるから、これまでは「(同じ勉強をして)次こそ続くぞ」と考えていたが、自分が合格できる環境だとは限らないのではないか?
- いまのやり方は演習や模試では上位に入れるが、本試験では合格できないやり方が染みついているのかもしれない。
- 以前の勉強仲間が、移籍後に次々と合格している予備校(通学コース)がある。しかし、受講料が高い。自分も昨年、ダブルスクールでその予備校の通信コースを取ったので、内容は分るつもりだ。でも、通学コースには何か合格を成し遂げるのに必要なものがあるのかもしれない…。
※残り3席の段階で、勉強仲間の「一緒に勉強したい」というお誘いがあり、最後の1席まで悩んだ末、ソコの通学コースに移籍しました。 - 今年合格(私の最後の不合格年度)した勉強仲間は、1次試験の免除資格を持っていたのにも関わらず、何故、受験番号が中盤以降だったのか?
- 模試での好成績に胡坐をかいて慢心していたのではないか?実際、直前期は勉強に熱が入っていないように感じる。
- 何年も演習や模試の好成績だったが、試験に合格できことと演習・模試の成績は全く関係がない。目安として上位成績を取ることは大切だが、上位成績をとり慢心したら今年も落ちる。
- 過去問は、色々な予備校の模範解答もふぞろいも何度も見たし、何度も解いたから、過去問なら80点以上の良い解答が書ける。しかし、本番ではいつも悩む。これは、過去問の答えだけを覚えて、応用ができていないのではないか?
予備校の1回目の講義~2月頃まで
- 新たな予備校の考え方には納得できない所もある。だが、今年合格できるのであれば、100%信じることにしよう。
- 講師より「2次試験を1回で合格する人は、布能と比べてテクニックの蓄積がないのに合格する。今後は、新しいものを覚えるのではなく、余分なものを削ることだ。でも、これには時間がかかるよ。」と指摘された。確かにそうなのかもしれない。
- (初回講義の勉強仲間2人の答案を比較して)
【質問】ほとんど同じことを書いているのに、何故点数が違うのか?
【解答】何十~何百枚も採点する採点者からみて、どっちの答案を合格させてたいと思うだろうか。一方は、読みやすく工夫された文章であり、もう一方は、文字の解読すら難しい。
【⇒】これまで、採点者を軽視し過ぎていた。 - 複数のメソッドの、いい処取りしたつもりでも、それによって失敗している。なら、1つの合格率の高い手法を模倣した方が、合格に近いのではないか?
- 合格するためには、合格率の高い手法の模倣は非常に大切である。
- 自分は理論肌なので、手法が確立した手法を学ぶ方が、自分としても取り組みやすい。
- 一時的に成績が下がったとしても、リセットをして再構築すべきだ。⇒再構築には数カ月かかり、一時期は非常に成績が悪くなりました。
- 自分のやり方の方が正しいと思うこともあるが、それは合格後に実践するべきである。
- 模倣して、リセットはする。だが、テキスト作成者や指導者と同じになれるわけではなく、100%の模倣・リセットは難しい。土台・骨格部分は予備校で習ったやり方に再構築して、自分の今できる良いといわれた部分は残しつつ、改善点に関しては予備校のやり方や成績の良い受験生の模倣をしよう。
- 個別指導に近い形で指導してくれる方が良い。指摘直後には、納得できないことも多いが、時間をおいて考え直すと確かに改善できる余地がある。
- 勉強仲間は大切だ。だが、誰でもよいわけではない。同じ考え方をして、励ましあえる仲間が重要だ。
- 再現答案をみると、凄い解答の人が受かっている訳ではないし、自分の方がましな解答もある。だが、自分よりも読みやすい解答が多い。
- これまで合格体験記を軽視しすぎたかもしれない。共感が得られない合格体験記も多く、これまでは受け入れられなかった。だが、自分と似た境遇から合格に辿り着いた人の体験記のやり方であれば、受け入れることができる。(※一番参考にしていた合格体験記は、勉強仲間から「この人は布能に似た境遇だったから参考にしてみれば?」と紹介してもらった体験記です)
駄文ですが、来年度の勉強の指針となってくれれば幸いです。
(中小企業診断士 布能弘一)