将来の夢から中小企業のIT導入率を考える
とある産業フェアのブースで経営相談員として参加していました。
そんなためか経営診断相談はほぼ皆無で、地域の小学校から社会科見学で来ている子供相手に「ぼくの夢・わたしの夢(=将来のなりたい職業)」を書いてもらい、そのおまけとして風船を渡す仕事がほとんどでした。
200人近い子供に、将来の夢を書いてもらったと思います。
将来なりたいのはユーチューバー?
スマートフォンは登場してから約10年、動画投稿サイトも登場してから10年ちょっとです。
そこから生まれた『ユーチューバー』といった職業(?)が子供たちに、すでに受け入れられ、人気となっているのは、とても驚きでした。
IT活用が進まない中小企業と(実は)ITを活用している従業員のギャップ
平成27年度板 情報処理白書では、20~30歳代のスマートフォン利用率は、9割越えという統計があります。
どこまでをIT活用というのかは、様々な解釈があるとは思いますが、30代以下の9割以上は、ITが生活の一部となっていることがわかります。
※ITの活用度は、都道府県によっても違うという話もありますが…。
以前のブログ記事、『規模別・業種の中小企経営課題に関する調査」を読んでみました。』でも書きましたが、もっとも使われていると思われるソフトウエアである、メールやオフィスソフトの利用率ですら60%を切っています。
※統計の種類によっては、メールの利用率は80%以上という場合もあるので、この数値は一例です。
IT業界では、技術進化の早さを例えて、ドックイヤー(人間の7倍速く成長する犬を例えて)、ラットイヤー(人間の20倍速く成長するラットを例えて)という言葉があります。
この20年のITの技術進化と普及率は本当に早く、それがIT業界のみにとどまらず、全産業を巻き込んでいる状況が続いています。
このような中、ITに対応できていない企業は、競争的に不利な状況なのは明白です。
一方で、20年程度の期間に、すさまじい勢いでITの普及・進展が激しすぎて、中小企業が対応できないのも、ある意味で仕方ない面もあると感じます。
とは言え、前述のように30歳代以下の従業員は、普段の生活ではITを活用をしている状況でもあります。
ここから、ITの活用率が低い企業にとって、既存のIT人材を活用して企業のIT活用度を向上させるのが、今後の競争力の向上のための課題ということが浮かび上がります。
色々と難しいところはありますが、IT系のコンサルタントとしては、「IT活用の低い企業と従業員のIT活用力のギャップを埋めていく必要がある」と感じた、今日一日でした。