価値ババ抜きをやってきた
先日、中小企業診断士の研究会で「価値観ババ抜き」というものを体験しました。
参加申込の時点では、「価値」という部分に反応しただけで、あまり期待していませんでした。
しかし、今はゲームに参加できて良かったと思っています。
私が体験した「価値観ババ抜き」
私の行ったときの条件・ルールは以下の通りでした。
- 4人で1組となる。
- トランプ大の用紙に60個の価値観が書かれた60枚のカードを用いる。
- 全てを裏返して、1人ずつ、5枚のカードを無造作にとる。
- 残りのカードをすべて表にする。
- ババ抜きの要領で、左の人からカードを1枚とる。
- カードを抜かれる側は、絶対にとられたくないカードであれば、最大2回まで「ダメ」といえる。
- カードを抜いた側は、一番不要だと思う価値観の書かれたカードを1枚捨て、5枚にする。
- カードを抜かれた側は、場から一番必要だと思うカードを拾う。
- 同じことを5周繰り返す。
- 5周で納得ができなかった場合、更に2週同じことを繰り返す。
- 最後に、手元の5枚のカードのうち、2枚を捨て、1枚をメインカード、2枚をサブカードに選び、なぜ2枚のカードを捨てたのか、3枚のカードをメイン・サブカードにした理由を書きだす。また、最初から捨てられなかったカードについても書きだす。
※インターネットで調べると、私の行ったゲームとは、違うルール、違うカードがあるようです。
ゲームの結果、残った価値観について
参加者の方の感想をざっくりと分類すると、過去のスタンス、モットー、今後なりたい自分、精神的な充足などが反映されていたと感じます。
以下は、私の価値観カードについてです。
<手元に回ってきた価値観カード>
誠実、希望、つながり、プロフェッショナル、共感、全力、シンプル、創造、礼儀正しさ、一体感、情熱、実践など
<最後に残った5枚の価値観カード>
メインカード:誠実
サブカード:希望、つながり
3枚に絞る際に捨てたカード:プロフェッショナル、共感
※他のメンバーが抑えて回ってこなかったカードもありますが、手にしたカードでは、ほぼ納得がいく結果でした。
<5枚のカードの理由>
このゲームを行っている最中に考えていたのは「自分の行っている事業」でした。
★メインカード:誠実★
自分の事業を進めるので一番大切なのは、「誠実」だと感じました。いつでも誠実でいることはできないかもしれません。また、自分としては出来る限りの誠実な対応をしたつもりでも相手には不誠実に感じることもありました。それでも誠実さを忘れては、事業を続けることができないと感じました。
★サブカード:希望★
上手くいくことよりも、上手くいかないことの方が多いのが現実です。しかし、不遇を嘆き、希望を忘れたら事業は長続きしません。どんな時にでも希望を持ち続けることが大切だと感じました。
★サブカード:つながり★
自分だけでできることは多くなく、他の方にお世話になりながらことを進めることが多いのが現実です。情報をくれる人、アドバイスをくれる人、手伝ってくれる人、仕事を紹介してくれる人、応援してくれる人、間違いを指摘してくれる人、対応は様々です。事業を始めてから、以前にも増して、つながりは大切だと感じています。
★最後に捨てたカード:プロフェッショナル★
仕事である以上、どんな形であれ、プロフェッショナルを目指し続ける必要があると考えています。ジェネラリストである中小企業診断士も、経営を幅広く見ることができるという点で専門家です。事業をやっていく以上、なんでも屋でも便利屋でも、なんらかの専門性を身に着けていくことになると思います。
それでも、このカードを最後に捨てたのは、上記の「誠実」「希望」「つながり」と比べれば、やや劣ると感じました。なぜなら、同じ専門性を持つ人に頼ることもできます。また、全く異なる専門性を必要とする業種に鞍替えして成功する人もいます。上記の3つと比べれば、代替性があるのではという判断でした。
★最後に捨てたカード:共感★
このカードは、ゲーム開始時から手元から離せませんでした。事業の維持・拡大には、共感というキーワードは、なくてはならないものだと感じていたからです。
それでも、このカードを最後に捨てたのは、上記の4つと比べれば、重要度が1段下がると感じたためです。
この価値観ババ抜きは、自分が大切としている価値観を見直す良い機会でした。
ここまで本記事を読んでくださった皆さんには、ぜひとも、やってみることをお勧めいたします。
(中小企業診断士 布能弘一)
■開始直後
■5週目終了時点(全力、成長、プロフェッショナル、共感、シンプル)
■最後の5枚(メイン:誠実、サブ:希望・つながり、捨て:プロフェッショナル・共感)