知識型サービス業同士の水平型の連携と相乗効果型の連携

※一般的には水平型連携と対比されるのは垂直型連携ですが、本文の内容は垂直型の話とは限らない相乗効果の連携をテーマにしています。
※今回の内容は「7つの習慣」ベースの話です。7つの習慣を読んでいないと、わからない内容が多数記載されています。
7つの習慣

 

最近の情報交換で、想いを強めたことがあります。

7つの習慣に書かれている第六の習慣「相乗効果を発揮する」についてです。
これは第四の習慣「win-winを考える」の上に成り立つ概念ですが、第四の習慣に輪をかけて重要だということです。

win-winまでの考えだと水平型の連携が可能ですが、相乗効果では水平型の連携は難しいと感じます。
相乗効果を発揮する状態というのは、自分も相手も互いに必要とする状態であるが故に、お互いの強みを持ち合って協働していく必要があります。

(1)連携時の価格

水平型の連携では、相手も自分のことをよく知っているため、業界内でも価格が低い所に水準を合わせて低価格発注されることが多いと感じます。
しかし、相乗効果を発揮する連携では、低い価格ではなく、自分にとっても相手にとっても妥当だと考える適正価格を提示できる(自分で値決めができる)と感じます。

 

(2)連携者同士の付き合う期間

相乗効果を発揮できる人を探すのは大変なので、一度そういった人に出会うと、その人に頼り切ることになります。
このため、信頼関係さえ構築できれば長く付き合うこともできます。
一方で、水平連携は比較的、同じ業界にいるため代替者を見つけやすく、常に付き合いが打ち切られる可能性を抱えています

(3)やってくれるかどうか?

水平連携では、高い能力や実績を重視し高品質な成果も求める人が多いのですが、相乗効果を発揮する連携では「必要なのでやってくれるかどうか?」が重視されます。
全くできないことを引き受けるのはダメですが、できる可能性であるものなら受けるべきです。
実績がないので苦労はしますが、相手の要求を満たした成果であればOKです。

実績がないと不安だからやりたくない、という人もいると思いますが、実績以上に重要なのは「覚悟」だと感じます。
どんな仕事も本当に成果がでるかどうかは、やってみないとわかりません。
こういった意味で仕事を受けるのは、大なり小なり覚悟が必要です。
非常に多くの実績があれば「覚悟なんて考えたこともない」といえるぐらい覚悟の必要性は減ります。
逆に言えば、実績がなくても覚悟があれば仕事はできます。

(4)背伸びをすることで影響の輪が広がる

相乗効果を発揮した連携では、自分の影響の輪から外れ、関心の輪の領域の要望もあります。
相互依存の相手から必要とされるのであれば、関心の輪の領域も対応をする必要があります。
その背伸びした結果が、関心の輪だった領域が、影響の輪に変わり、あらたな実績になります

 

 

 

 

などなど、知識型のサービス業同士の連携においては、win-winだけを考えた水平型の連携と比べものにならないほど、相乗効果型の連携が重要だと感じる今日この頃です。

(中小企業診断士 布能弘一)

 

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