身だしなみを考える時間

最近、自分自身の身だしなみについて考える時間が増えました。

メラビアンの法則

見た目については、就職活動の時期になるたびに耳にする「メラビアンの法則」が有名ですね。

メラビアンの法則 – Wikipedia

メラビアンの法則とは、矛盾したメッセージが発せられたときの人の受けとめ方について、人の行動が他人にどのように影響を及ぼすかを判断するアルバート・メラビアンが行った実験についての俗流解釈である。
この研究は好意・反感などの態度や感情のコミュニケーションについてを扱う実験である。感情や態度について矛盾したメッセージが発せられたときの人の受けとめ方について、人の行動が他人にどのように影響を及ぼすかというと、話の内容などの言語情報が7%、口調や話の早さなどの聴覚情報が38%、見た目などの視覚情報が55%の割合であった。この割合から「7-38-55のルール」とも言われる。「言語情報=Verbal」「聴覚情報=Vocal」「視覚情報=Visual」の頭文字を取って「3Vの法則」ともいわれている。

見た目を気にしなかった過去の自分

とはいえ、メラビアンの法則については知ってはいたものの、私は、身だしなみなどの外面よりも、考え方や能力など内面を重視していたため、あまり見た目は気にしない方でした。
学生時代に十八史略という書籍を読んで、ものすごく共感した偉人の言葉があります。

張儀 – Wikipedia

張儀は、中国戦国時代の遊説家、政治家。魏の人。蘇秦と共に縦横家の代表的人物とされ、秦の宰相として蘇秦の合従策を連衡策で打ち破り、秦の統一に貢献した。

張儀は若い頃、蘇秦と共に鬼谷子に学び、その後諸国を遊説したが、中々受け入れてもらえず、楚の大臣に従って宴会に出た時には窃盗の疑いをかけられ袋叩きにあったことまである。傷だらけの張儀は妻に対し「舌はまだついているか?」と聞ついていると返答されると「舌さえあれば十分だ」と答えたと言う。

いま読み直しても、張儀のやせ我慢、カッコイイなぁ~
なにはともあれ、(私視点ですが)傷だらけでみじめな外見よりも能力という内面を重視している張儀には、昔からとても共感していました

また、社会人になってからも職業プログラマ・SEだったためか、どちらかといえば実力主義のところもあり外面を重視していませんでした。
さらにいえばプログラマやSEはスーツ着て出社&客先にいけば、何か言われることってほとんどないですからねぇ~。

P.S.
以前、私の周りにいたプログラマやSEは、できる人ほど外面が惜しい人が多かった気がします。特に、私服OKだった現場だと…。
昨今注目のキーワードである「裁量労働制」とか「残業100時間」とかについての批判記事を見るたびに、「開発現場だと普通にアルアルの話だよね~」とか感じてしまうぐらい、残業代なしや残業200時間を皆一度は経験する世界だったから、外面に気に書ける時間が足りないのかもしれません。
技術変化が速いので日々勉強をしなくてはいけない上に、終電帰宅や徹夜作業とか続くので毎日同じ服装になり、寝不足やストレス解消のための暴飲暴食で肥満になりと…。
以前、私も最高体重が82kg、体脂肪率が”肥満”にまで行きました。82Kgの時は、さすがにマズイと感じてダイエットしましたが…。※現在は65Kg前後、体脂肪率は”標準-”
しかし、最近IT系のフリーランスの方に会うと、昔ほど外見で気になる人は少ないですねぇ~。

最近、身だしなみについて少しだけ意識が変わった

最近、意識が変わったのは「身だしなみがきちんとしている人は、そのために日々努力をしている。そんな自分に誇りも感じている。カッコつけるのって大切だよ」みたいな話を聞いたからです。
この「誇りを感じている」というところが、私にとってショックでした。
誰にでも「過去に努力した結果、得たものに誇りに感じている」ということは一つぐらいあると思います。
私にもあります。

こんな風に感じたことを、一~二か月前の飲みの席でご一緒した女性の診断士のMさんにお話ししたところ、ものすごい勢いで同意されました。
Mさんは、はた目から見ても、とても身だしなみに気を使っていらっしゃる方です。普段から並々ならぬ努力をされていらっしゃるのでしょう。
そして目の前の診断士のY先生は、いつもながらピシっとした格好でした。
「服は人を作る」という言葉もありますが、そこまで気がまわっていない微妙な私としては…。

Mさんは、他の人の服装などにも目ざとい視線をおくっていましたが、服装以上に気にされていたのは「清潔さ」でした
その日は、清潔な身だしなみだったので「大丈夫だよ」といわれましたが、前日風呂に入っていなかったり、アイロンがけ前のシャツだったりしたと考えると…。

そんなこともあり、最近会った方(主に独立診断士や経営者)を思い出してみると、身だしなみに気を使っている方は想像以上に沢山います。
毎日運動してスタイルを保っているとか、毎日ヒゲを綺麗に手入れしているとか、いつもアイロンがけしたシャツを着ているとか、いつもスッと背筋を伸ばしているとか…。
※逆に、まったく気にしていない人もチラホラと…。でも自分も傍から見れば…。

こういう視点を持ってしまうと、自分も身だしなみに気を使っていないことが情けなく感じるようになってきました。
そのための努力もしていませんでした。
身だしなみに気を使っている人から見ると、ガッカリさんでしたねぇ~。
ハイ

とはいえ、長年の考え方や習慣はすぐには変わりません。
「せめて鏡を見たときぐらいは身だしなみについて考えよう」と、毎日見る標語に「鏡の前で身だしなみを1分考える」という項目を追加しました。

この標語は作ってから3週間とまだ日は浅いですが、それでも毎日身だしなみについて考えるようになると、不思議と身だしなみについて気がまわるようになりました。
無精ひげ・髪の乱れ・服の着かたが気になったり、猫背になっているのに気が付き背を伸ばしたり、夜遅く帰宅しても風呂には毎日入るようにしたり、太りすぎていないかと体重を図ったりと…。

身だしなみについて「カッコいい自分」とか「誇りに思う自分」とか思えるほどには程遠いですが、なにかと身だしなみを考えることが多くなった今日この頃です。

(中小企業診断士 布能弘一)

 

身だしなみを考える時間” に対して4件のコメントがあります。

  1. 折笠勉 より:

    布能さんの温かさが伝わってきます。私は仕事の時は結構気を使いますが、お客様でなければ気にしないようにしています。結局相手を不愉快にしなければOKと思っています。ただ合理的なものは美しく感じるのも事実です。5Sが徹底している製造現場は美しく、事故も起きる確率は低いし。プログラムはよくわかりませんが、合理的プログラムはテキストが美しいのではと思っています。

    1. 布能弘一 より:

      折笠さん、コメントありがとうございます。
      身だしなみもお客さんを不愉快にしないのが、まず大切ですね。
      製造業はあまり詳しくないですが、小売店でも飲食店でもITの開発現場でも、フロントだけでなくバックヤードまで5Sが徹底されているところは美しいですし、効率的ですよね。
      プログラムのテキストも、かなりのレベルだと合理的ながらも様々な気配りのある芸術的なコードになります。以前はそこを目指していました!!
      (^^)/

      1. 折笠勉 より:

        ご返信ありがとうございます。

        1. 布能弘一 より:

          (^^)

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